ドパミンD_2受容体イメージング剤~(123)I-IBFの第1相臨床試験(第1報)-体内薬物動態および吸収線量の検討-

摘要

脳内ドパミンD？ _2受容体(以下, D_2-R)密度を評価するために開発された(S)-5-ヨード-7-N-[（l-エチル-2-ピロリジニル)メチル】カルポキサミド-2,3-ジヒドロベンゾフラン(~(123)I)(~(123)I-IBF)注射液(以下,本斉り)の第1相臨床試験を健常成人男子12例を対象に実施した.本剤(167MBq)静脈内投与に起因すると考えられる副作用はみられなかった.本剤は投与後,主に肝臓,肺および脳に集積したが,いずれも徐々に減少し,全身における薬物動態の検討において問題となる放射能の滞留はみられなかった.薬物動態に基づき算出された本剤による吸収線量は,既存の脳血流シンチグラフィ用医薬品と同等以下であった.以上のことから本剤は体内薬物動態および吸収線量に問題となる点はないことが示された.