SPECT線源の現状

摘要

SPECT定量を目的に，ガンマカメラに装着した密封線源と投与したRIのエネルギー差を利用した吸収補正が試みられるようになった．しかしこのいわゆる「SPECT線源」による吸収補正は，被曝の増加を含めて，様々な法的問題を生じ，わが国では事実上，使用できない状態となっている．ここではSPECT線源のわが国の法的な現状を述べる．本学会のワーキンググループのひとつである「被曝管理WG」および日本アイソトープ協会医学·薬学部会企画専門委員会でもSPECT線源の取扱いに問題があることが指摘され，関係学協会が共通の理解を持つことを目的として，連絡協議会の設立が呼びかけられた．