~(201)Tl心筋シンチグラフィにおけるSUNY4001負荷法の　　臨床第ⅠⅠⅠ相試験 道動負荷法とのクロスオーバーによる比較

摘要

労作性狭心症および労作性狭心症が疑われる患者31例ならびに健常成人志願者10例を対象として，~(201)Tl心筋シンチグラフィにおけるSUNY4001（アデノシン）負荷の有用性を運動負荷と比較検討した．同一被験者にクロスオーバーにて本剤負荷および運動負荷~(201)Tl心筋シンチグラフィを施行し，心筋虚血の有無を判定した結果，両負荷方法の虚血診断の一致率は97．3％（36/37）であった．本剤負荷に伴う主な症状は，血圧低下7．9％（3/38），顔のほてり7，9％（3ノ38），頭重感7．9％（3/38）であった．一方，運動負荷に伴う主な症状は，ST低下31日6％（12/38），呼吸困雉10．5％（4/38），胸痛等の胸部症状5％（4/38）であった．負荷方法間で有害事象発現率に有意な差は認められず，重篤な有害事象も認められなかった．　 以上より，SUNY4001負荷~(201)Tl心筋シンチグラフィは運動負荷~(2OI)Tl心筋シンチグラフィと同等の虚血診断能および安全性を有することが確認された．