急性期脳梗塞における抗血小板薬の比較

摘要

砂川市立病院脳神経センター脳神経外科の高橋　明氏は，アテローム血栓性脳梗塞の急性期に対する抗血小板療法として，クロビドグレルとアスピリンを比較した。厳密な無作為化試験ではないものの，再発リスク因子保有例ではクロビドグレルが有用である可能性が示された。検討されたのは，同施設に脳梗塞で入院したアテローム血栓性脳梗塞患者のうち発症24時間以内だった80例から，急性期に外科的治療を施行した3例を除いた77例である。同科では脳神経外科医が3名で診療にあたっており，A，Cの2医師がファーストコールを受けた場合はクロビドグレル処方，B医師であればアスピリン処方という原則のもと患者の同意を取得した。また，アスピリン服用例での再発であればクロビドグレルに変更し，クロビドグレルで再発した患者はアスピリン服用とした。