R0切除困難大腸癌肺転移に対する外科治療一当施設術前療法の現状と成績からみた今後の展望一

摘要

転移性肺腫瘍に対する外科治療適応は，古くはThomfordらにより提唱されたが，近年の画像 診断，周術期管理などの進歩により，わが国では Kondoらによる適応基準が最も一般的である. 1)外科治療の耐術性があること，原発巣が制 御されていること，肺外転移巣が制御されているか，制御可能であること，肺病変が完全 切除できることの4項目の主適応基準に，さらに 集学的治療としての外科切除，原発性肺が hとの鑑別，外科切除以外に治療選択が無い， 喀血，気胸など症状制御の外科切除の4項目 が追加適応基準としてあげられている.