骨髄移植後の骨腫瘤形成性再発にリッキサン併用化学療津が有効であった急性リンパ性白血病

摘要

症例は26歳女性。 1999年9月急性リンパ性白血病(ALL)を発症し, 2000年3月HLA完全一致同胞より骨髄移植を施行された。 2001年6月中枢再発,2004年6月中枢再発.化学療法無効の右仙骨腫瘤再発(CD20陽性)を認めたが,髄注.放射線療法にて寛解した。 2005年8月骨随再発(CD20陽性)及び仙骨·腰椎に多発腫瘤性再発を認め,DVP-L変法1コースにて骨髄は寛解となるも,骨の腫瘤は不変であった.Rituximabを併用し,もう2コース追加したところ腫瘤は著明に縮小した。 以後維持療法としてRituximabを2週間毎に投与したところ,骨腫瘤性再発を抑制することが可能であった。 ALL移植後髄外再発は難治性で,耐用薬剤量·放射線量も限界となり,治療の選択肢が限られるが,Rituximabの併用がCD20陽性ALLに対して有用な可能性が示唆された.