臨床調査個人票データベースを用いたベーチェット病の予後の検討

摘要

現在厚労省が進めている臨床調査個人票データベースを用いて,ベーチェット病患者の予後（症状変化,治癒,軽快,悪化,死亡等）を把握するための累積データの利用について検討する。 「方法」先の班会議で報告したように臨床調査個人票の電子化データは都道府県によって入力率が大きく異なる。 H16年度の特定疾患治療研究医療受給証所持者数（都道府県別）を参照し,べ－チェット麻のH15,16年の両年が良好に入力されている思われる5県のデータを用いて予後の検討が可能かどうか試行した。 まずH15年度新規·更新データをH16年度更新データにリンケージさせ,受給継続者数と非継続者数を新規·更新別に確認した。 H15年度旧申請書での入力データは分析から除外した。 ベーチェット病の重症度は1（軽症）～5（重症）のStageで分類されている。 受給継続者の内,H15年度とH16年度でStageに「変化なし」,軽症から重症になった例を「悪化」,重症から軽症になった例を「軽快」,Stage「不明」,H16年度にデータがない人を「非継続」としてH15年度のStage（重症度）別に例数と割合を確認した。