特集「拡大臓器提供推進委員会2012年度」を企画して わが国の臓器提供件数を諸外国なみに増やすには

摘要

1997年に臓器の移植に関する法律（以下，臓器移植法）が制定され，やっとわが国でも脳死下で臓器の提供が法的に可能になったものの，条件が異常に厳しく実際に脳死下で移植臓器を提供できたドナー数は年間10名程度で，しかも15歳未満の小児は脳死ドナーとなることさえ認められず，臓器移植でしか救命できない小児は大金を用意して海外で移植を受け るほかはありませhでした。そのため臓器移植法の改定を求めて，移植患者会や患者家族の方々と，当時の日本移植学会理事長であられた寺岡慧先生を中心とする移植医たちが，党派に関係なく国会議員の理解を得るために議員会館や国会に日参して陳情し続け，また日本各地で集会を開レいて一般国民や地方議員の理解を得るべく活動を行ってまいりました。