オフィス診療における問題点と対策一ショートスティ手術一

摘要

ショートステイ手術は，元来患者への身体的，経済的負担の軽減を目的として提唱されたものである力5，実際には高 騰する医療費抑制の手段としてァメリカにおいて積極的に導入された経緯がある.最近では日本でも医療費抑制が財政 的に重要な課題となり，加えて医療技術や医療機器の発達により，手術がより低侵襲で行われるようになり，日本にお いても各領域で日帰り，短期入院での手術が行われてきている.特に耳鼻咽喉科領域では，if術期における厳密な全身 管理を不要とする場合も多く，患者の早期社会復帰の希望とも相成り，日帰り手術を含めたショートステイ手術が広ま りつつある.しかし，術後早期に医療施設管理下から離れるため，退院後の問題発生への対応に苦慮する例も生じてい る.またショートステイ手術を行う施設は，耳鼻咽喉科単科の診療所の場合も多く術中の他科領域の合併症への迅速な 対応も課題となる.日帰り手術と術後数日間入院するショートステイ手術では，厳密にはその問題点に若干の相違があ るが，本演題では両者に共通して発生する耳鼻咽喉科領域手術に関する問題点とその対策について述べる.