持続洗浄型NPWTと間欠洗 浄型NPWTの使い分け(2) —IW-CONPIT と NPWTi-d—

摘要

局所陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy :以下,NPWT)がさまざまな創傷治療において効果をあげ,創傷治癒を促進する有用な方法であることは広く認知 されている。しかしNPWTには,感染創に使用できないという大きな問題点がある。この問題点に対し,われわれは持続洗浄とNPWTとを同時に行う方法〔創内持続陰圧洗浄療法(intra-wound continuous negative pressure and irrigation treatment : 以下, IW-CONPIT)］を開発し,この問題を解決した。しかし本法には,吸引装置が大きいこと,持続的に洗浄するために水漏れに対するストレスがあるなどの難点があり,症例によっては導入を躊躇する場合もあった。そhな中で2017年8月に間欠洗浄機能を有するNPWT (NPWT with instillation and dwell time :以下,NPWTi-d)が保険適応となった。このNPWTi-dをすべての感染創に適応することはできないが,IW-CONPITからNPWTへの治療移行期間の架け橋として有用な方法と考えている。本稿では臨床経験をもとに,現段階での持続洗浄型NPWT (IW-CONPIT)と間欠洗浄型NPWT (NPWTi-d)の使い分けに関し述ベる。