週酸化水素腫瘍内局注による放射線增感効果のマウス移植腫瘍を用いた実験的検討ヒアルロン酸添加の有用性について

摘要

現在，放射線治療には種々の放射線力用いられてレ、るが，重粒子線や陽子線等は特殊な設備を必要としいまだ一般的には普及しておらず，他方，直線加速装置（リニアック）を使用したX線および電子線による治療がわが国はもちろh世界でも広沉に行われている。このリニアックを使用したX線および電子線は低LET (linear energy transfer)放射線であり, その抗腫瘍効果の約3分の2は間接作用によるものとされている。この間接作用は，放射線照射を受けることにより生体内に存在する水分子が分解しヒド口キシルラジカル等のフリーラジカルが生成され，この反応性の高いフリーラジカルが細胞内小器官を損傷させることにより生じる。従って，増大し腫瘍内部に多くの低酸素性腫瘍細胞を持つ場合，リニアックによる治療効果は約3分の1にまで減弱してしまう。