心臓核医学の基礎と臨床 臨床編

摘要

近年のCT, MRIの著しい進歩により，心臓領域の画像診断は"マルチモダリティ時代"に入ったと言える。そのなかで心臓医学検査の重要な特徴として, 機能診断であり，負荷検査に向き，定量解析が可能である点があげられる。核医学検査により得られる心筋血流，心機能情報や核医学検査でしか得られない代謝情報，神経機能といった所見を他の情報といかに組み合わせて臨床に使用するのか，疾患の診断にとどまらず，治療方針の決定や予後予測といった観点からの心臓核医学検査の臨床使用について，海外でのェビデンス，国内での研究成果をふまえて紹介する。