喀血に対する動脈塞栓術当院における現状

摘要

喀血は通常保存的治療にて軽快するが，喀血量が大量であったり，短期間で反復性の場合，窒息や失血により生命を脅かす症状である。生命の危機に直面している喀血患者に対して動脈塞栓術が有効であることは多くの報告により知られているレ5)。しかし生命の危機に直面するような状況でなくとも喀血が反復する場合は，次に大量出血をきたし致死的となる危険性がある。このような喀血に対する動脈塞栓術の適応に関しては，現在一定のコンセンサスは得られていない。今回，喀血に対する動脈塞栓術を施行した症例の出血量や喀血の期間，動脈塞栓術の内容' 成否につき当院の現状を報告する。