配光角が狭いカットオフ照明を用いた知的照明システムにおける照度·色温度提供精度の向上

摘要

本研究では，照明の光の広がり方である配光角を変更することにより知的照明システムの照度·色温度の提供精度を向上させることを目指す．そこで，本研究では一般的なオフィス環境において，知的照明システムが消費電力を削減しつつも最も高い精度で照度·色温度を提供できる照明環境を検証する実験を行った．照明の配光角と設置間隔を変更した種々の照明環境下において，オフィス内の各執務者にどの程度の精度で照度·色温度が提供できているかを個別照度提供精度および個別色温度提供精度という指標を用いることで評価した．これと同時に，知的照明システムの省電力性とのバランスも考察するため，照明環境の違いによる消費電力量に関しても検証した．知的照明システムに使用する照明環境を見直すことで，省電力性を保持しつつも高い精度で照度·色温度を個々の執務者に提供できる知的照明システムの構築を目指す．