ケーブルの技術動向：高圧·特別高圧ケーブルの新しい劣化診断

摘要

期待寿命を迎えた設備を更に限界まで使うことが指向されている今日，ケーブルについても同様な要求があり，その支えとなるケーブル絶縁診断技術の高度化·普遍化が強く望まれている。 活線診断がその要望にこたえる最善の手法といえるが，弊社においても種々の技術を確立しており，特に，工場内配電ケーブル及び建屋で使われる配電ケーブルを対象とした活線診断装置「LINDA」は，約15年余の実績を積み重ねて，多くの場所に活用されている。反面，その装置には適用に幾つかの制約条件があること，また水トリー劣化検出を主ターゲットにしたことで放電発生などの異常検出には不向きといった短所があり，普遍性の点で課題を残していた。 そこで，最終的にはあらゆる劣化，欠陥，異常に直結する部分放電を検出する装置の開発に取り組hだ結果，高感度検出，価格，簡便性において揚げた目標をほぼ達成する装置を開発することができた。 ここでは，高圧·特別高圧ケーブルの新しい劣化診断として，弊社で開発した部分放電検出装置の特徴，概要，検出原理，部分放電の解析及び取得方法，実線路での部分放電検出事例などを紹介する。