低温排熱回収（気体／気体）の実現に向けて：「タクボ·プレート式熱交換器」の開発

摘要

工場群から様々な形で廃棄される100～500 °Cまでの低温排熱のうち、300°C未満の低温排熱の再利用率は特に低く、大半がそのまま捨てられていると言われている。さらに、150°C未満の熱は、回収にかかる設備投資と回収エネルギーとの費用対効果の面で採算が合わず、90%以上が未利用のまま捨てられていると言われる。現在ではこのような膨大なエネルギーを見過ごす事はできない社会になりつつある。多種多様な工場、設備から日々放出される排熱。高温域の排熱であれば、保有するエネルギーが大きいため高額な設備投資を行っても採算をとることは可能であるが、150°C未満の低温域、さらには気体の状態で排出される排熱になると回収できるエネルギーが極端に小さく、また、排熱回収に必要となる設備は、高額で採算がとれずやむをえず大気中に捨てられているのが現状である。当社は、長年培ってきた排熱回収のノウハウを基に、300°C未満の排熱の内、回収=>再利用が困難とされる150°C未満の排気熱にスポットを当て効率よく回収=>再利用し、短期間でイニシャルコストを償却し、利益に繋げる事の出来る熱交換器と排熱回収システムの開発に成功した。