既存漁港施設における簡易老朽化診断手法の研究

摘要

膨大な既存ストックを有する漁港施設は、建設後30年を越える施設が増加し、これら施設の老朽化が懸念されている。全国2,909漁港に点在する既存ストックは、膨大かつ様々な立地条件にあり、これらの維持管理を効率的に行うため、一定の精度を確保し、かつ簡便な老朽化診断手法の確立が求められている。本研究は、既存漁港施設の簡易老朽化診断手法として、反発度法と機械インピーダンス法に着目し、既存漁港施設を対象として原位置調査による適用性検討を行った。その結果、機械インピーダンス法は、反発度法と比較し、打撃応答波形の検討という課題があるものの簡易に強度推定ができることが確認された。