ロシア極東地域経済使節団報告

摘要

1月10日のクレムリンにおける、延々と続いた日口首脳会談の中で小泉総理から提案のあった「太平洋原油パイプライン」は、その後の半年間に岡本資源エネルギー長官の3度にわたる訪口、鎌田石油公団総裁の訪ロ、ならびにサンクトペテルブルグ目口首脳会談においても最優先プロジェクトとしてとりあげられた結果、当初多少懐疑的であったロシア側も日本政府の熱意に理解を示し、7月初旬の岡本長官一行の再訪ロでは目口専門家による協議日程が決定されるものと思われる。 一方ロシア側の動きも慌しくなってきた。アンガルスク～大慶原油パイプラインプロジェクトを推進しているロシア石油メジャー大手のエーコス社のホドルコフスキー社長は、関係者を伴い沿海地方を訪問し、積出港としての候補地とその周辺を詳しく視察している。 その他にもモスクワ大手金融機関、企業グループ等の極東訪問が最近多くなったと地元関係者は述懐する。7月27日「口シア海軍記念別にはプーチン大統領がウラジオストクを訪問し観艦式に参列することが決まっている模様。 8月にはカシャレノフ首相がウラジオストクで行われる「海洋会議」への出席が決定している。