MLCC内部電極、ニッケルから銅への代替開発が活発化誘電体低温焼成化とニッケル高騰で

摘要

積層セラミックコンデンサー（MLCC）の内部電極を現在のニッケル超磯粉から銅超微粉に代替する開発の動きが活発になっている。ニッケルがレアメタルであることや、ニッケル粒子のもつ磁性および安全性の問題が懸念され始めているほか、MLCCの誘電体層の焼成温度が材料開発の進展などにともなって、1000度°C前後で焼成可能なチタン酸バリウムベースの誘電体材料の開発が報告されるーなど、機能とコストの両面で銅超微粉の導入を促す環境が整ってきていることがある。一方、ニッケルを内部電極に用いたMLCCでは、DRAMなどの電子部品同様、韓国や台湾メーカーの追い上げを受けている状況もあり、次世代の製品開発で追撃を“かわす”狙いもある。太陽誘電や昭栄化学工業が新エネルギー·産業技術総合開発機構（NEDO）プロジェクトで開発を加速しており、村田製作所やTDKなどの動きが注目される。