日本ガイシが亜鉛二次電池の事業化加速へ、ポストリチウムイオン電池候補として世界的な開発競争激化

摘要

日本ガイシが、「ポストリチウムイオン電池」候補の筆頭に挙げられ、世界的な開発競争が繰り広げられている亜鉛二次電池（ZNB＝商品名）の事業化を今年度から加速する。ナトリウム硫黄（NAS電池＝商品名）で得られた知見を基に早期事業化を推進することにしており、昨年11月には、蓄電池分野で世界初の難燃性評価の指標とされるUL（米国の第三者安全科学機関）検証マークを取得しており、亜鉛二次電池の大きな特徴である「安心安全」を重点に置き、ユーザーを中心に認知度向上を図り、受注につなげる販売戦略を軸に、エナジーストレージ事業の第二の柱に育成する方針である。リチウムイオン電池の課題である火災事故の多発に対して、安全性の高い非リチウムイオン電池への関心が高まっている。亜鉛二次電池は安全性に優れた蓄電池であるとともに、コスト面や小型化でもリチウムイオン電池を超える特性が期待できる。このため、国内外の有力企業による開発競争が激化しており、事業化の動きが浮上してきた。