「－SO－22000」について②ISO22000の発行の経緯とISO22000ファミリーの特徴

摘要

食品の安全性の確保は、食品の購買顧客の当然の要求事項である。 一方、食品の安全性確保にはHACCPが最も優れた手法であると考えられている。 ISOでは、この食品の安全性という顧客要求事項をQMS（ISO9001品質マネジメントシステム）とHACCPで確保しようということで、ISO15161（ISO90012000の食品飲料産業への適用に関する指針）という規格の策定が議論され、2001年に発行している。 　 ところが、この規格は、あくまでISO9001の品質マネジメントシステムにHACCPを品質管理システムの一指標として取り入れようとしており、食品の安全を確保するための必須要件である「前提条件プログラム」などに触れていないとの指摘があり、規格策定中の1999年に規格検討委員会ISO／TC34のアドホックワーキンググループの会合において、食品の安全性を中心に据えたマネジメントシステムの必要性が議論された。 この議論に基づき、ISO15161の発行と同時期の2001年6月にデンマーク規格協会から新たな規格作りの提案がなされ、2001年にISO22000のCD（委員会素案）が作成された。