ヘリコプター衛星通信システム“デュアルアンテナへリサットシステム”

摘要

従来，被災地での空撮映像の伝送には地上で整備した中継局を経由して伝送を行う“ヘリコプターテレビ伝送システム（ヘリテレシステム）”が用いられていた。しかし，東日本大震災のような巨大地震や津波では地上の中継局が被災し，情報収集に時間を要するなどの課題が発生していた。このような状況を改善するため，三菱電機では，他社に先駆けて2013年3月にヘリコプターから通信衛星を介して直接情報を伝送する“ヘリコプター衛星通信システム（ヘリサットシステム）”の市場投入を行った。これまでのヘリサットシステムの連用事例として，2014年の広島県土砂災害と御嶽山噴火，2015年の口永良部島噴火と鬼怒川氾濫，2016年の熊本地震等があり，広域災害時の迅速な情報収集手段として活用されている。