マイクロチップを利用する分離技術

摘要

近年，いわゆる“チップ、テクノロジー”の発展により，従来研究室あるいは研究所レベルで行われていた試料の前処理、反応、分離、検出など一連の化学分析操作を，数cm角のガラスチップ（マイクロチップ）上で行うというマイクロ化学分析システム（miniaturized totalanalysis system，mu－TAS）あるいは1ab－On-a－Chipが注目され部分的には既に実用段階に入りつつある。 本稿では，近年急速に発展しているマイクロチップを利用する分離技術のうち，キャビラリー電気泳動（CE）を分離技術として組み込hだmu－TASについて，DNA解析への応用を中心に1995年から1998年初頭までの進歩状況を概観する。