大規模搬出間伐システムH型架線集材: 森のUFOキャッチャ

摘要

わが国の森林は，蓄積量が平成19年には約44億m3に達し量的に充実するとともに， 平成29年には10齢級以上の人工林が6割に増加する見込みであるなどこれまでの育 てる林業から伐採、搬出して利用する時代が到来しています。このような中，平成21年 12月に策定された「森林、林業再生プラン」では，10年後の木材自給率50%以上を目指 しており，その実現に向けた木材生産技術の高度化など，積極的な取組みが全国的に展開 されています。近年の木材生産システムは，プロセッサ，スイングヤーダ等の高性能林業機械の導入と ともに，高密度路網と列状間伐の組み合わせなど，道路からの直接集材または簡易な架線 による車両系システムでの集材が主流となってきています。しかしながら，高知県のよう に急峻な地形が多い地域においては高密度に路網を整備することが困難な森林も多く，現 在でも，架線集材は重要なシステムとして位置づけられています。