データこ基づいた肉牛の肥育技術(9)

摘要

前号で述べたように、と畜時の血液中ビタミンA濃度と脂肪交雑の問には、相関係数は－0．37と低いながら有意な相関が見られた。 このデータが得られた枝肉共励会には17戸の農家から32頭の肥育牛が出品されていた農家ごとの血液中ビタミンA濃度を見てみると図23に示したように、同一農家で飼育されている2頭の値は同じようなものであったが、農家間の値は20IU／dlから130IU／dlと非常にばらつきがあった。 現在、出荷前の肥育牛を測定してみるとこれほど大きな差はないと思うが、当時（1988年）は極端な適いがあったし1肥育牛の血統は似かよったものであったので、飼養条作によって血液中のビタミンA濃度が違ったものと考えられた。