規制改訂で研究環境整備臨床応用には基礎拡充を: ヒトiPS細胞、ヒトES細胞の研究と実用化

摘要

ヒト胚性幹細胞（ES細胞）とヒト人工多能性幹細胞（iPS細胞）。ヒトのほぼすべての細胞に分化できる可能性を秘めた2種類の幹細胞研究は、2009年になってますます加速している。　ありふれた体細胞である線推芽細胞から、多分化能を持つヒトiPS細胞が作られたことが初めて報告されてから約1年半後の09年6月。ヒトiPS細胞から分化させた拍動心筋細胞の販売が始まった。薬剤候補化合物の安全性薬理試験に使用する。京都大学の山中伸弥教授らによるiPS細胞研究の知的財産を企業に許諾しているiPSアカデミアジャパンとリプロセル（東京、港、横山周史社長）が契約を結び、それに基づいてリプロセルが作製したもので、ニプロが販売する。