小集会「畑作物の耐湿性に関する情報交換」開催報告

摘要

水田転作面積の拡大にともないコムギ，トウモロコシ，ダイズなどの畑作物で湿害の問題が大きくなっていることから，2005年9月28日～29日に岩手大学で行われた日本作物学会の第220回講演会（黒田栄喜運営委員長）において標記の小集会を行った．畑作物の耐湿性は作物学会においても古くから研究されてきたテーマであるが，いずれの作物においても耐湿性の強い実用的な品種は作られておらず，問題の解決には至っていない．そこで，各作物についてこれまでの研究状況をまとめ，今後の方向性を検討するために小集会を企画した．一般講演が終了した2日目の夕方に30人程度の関係者が集い，平沢正（東京農工大学農学部），島村聡（作物研究所），間野吉郎（畜産草地研究所），吉田朋史（愛知県農業総合試験場），渡通好昭（作物研究所），久保堅司（作物研究所），小柳敦史（作物研究所）の各氏が各作物について，主として生育期の土壌の過湿による生育阻害に関する話題提供を行った．