日本作物学会第234回講演会エクスカーション 「仙台湾岸震災農地の復興状況視察」に参加して

摘要

日本作物学会では，東日本大震災以後，多くの学会員が それぞれの専門の立場から被災地における農業課題の解決に向けて思慮を重ね，活動を展開している.2012年9月 10 、11日に東北大学川内北キャンパスで開催された日本作 物学会第234回講演会では，「東日本大震災からの農業再 生と作物生産技術」と題したシンポジウムが行われ，これ までの震災復旧に関する取り組みや研究成果が紹介される とともに，今後の対応などについても話し合われた.今回 の講演会は被災地である仙台市で開催されたこともあり， エクスカーションとして「仙台湾岸震災農地の復興状況視 察」が同月12日に実施された.仙台平野における沿岸地 域は，東日本大震災における巨大な地震と津波により甚大 な被害に見舞われた地域の1つである.この地域では，稲 作を中心とした農業が広く行われていることから農地と農 業関連施設も大きな被害を受けており，これらの復旧に向 けた様々な事業が進められている.今回は，本学会のェク スカーシヨンとしては参加者が多く （約100名），本学会 における被災地農業の現状や課題に対する関心の高さがう かがわれた.