ウェットフィーデイングにおける給与飼料温度の違いが子豚の採食行動ならびに発育に及ぼす影響

摘要

給与飼料温度が自然条件の環境温度で飼育する子豚の採食行動，発育および消化率におよばす影響を検討した。 供試子豚はデカルブ系雑種去勢3頭と雌6頑を用いた。 試験区は飼料温度の違いにょり15°C区，20°C区，25°C区の3区とし，各区に性比，平均体重が等しくなるように3頭づっ配分した。 子豚は単飼ケージに収容し，体重の6～8％量の飼料を1日に2回にわけて給与した。 飼料の温度を調整するために飼料1に対して水または温水2の割合で混合した。 成長試験は35日齢から75日齢までの40日間とし，採食行動は各区の平均体重が10 kg，20 kg，30 g時に連続5日間観察した。 消化試験は酸化第2クロムを用いたインジケータ法で飼育開始後28日目から32日目の4日間行った。 本試験実施期間中の飼育環境の気温は17～25°Cの範囲で推移しており，平均気温は21.6°Cであった。 増体量，飼料摂取量は区間に有意差は認められないが15°C区が他の2区よりも高くなる傾向にあり，飼料効率は15°C区と20°C区が25°C区より有意に高かった。 また，飼料温度に対する子豚の噂好性の指標とした採金時問は15°C区と20°C区が観察時に常に短く，採食量との関係から算出される採食速度も速い傾向にあった。 各温度で処理された飼料の消化率には差は認められなかった。