全国食肉衛生検査所協議会病理部会研修会（第71回)における事例報告（n)

摘要

症例1(肝臓）：豚（雑種)，雌，6力月齢. 臨床的事項：一般畜として搬入，著変は認められな かった.肉眼所見：肺に胡桃-鶏卵大，表面から隆起する暗赤 色病変が認められた（胸膜肺炎).肝臓には.左葉を中 心に粟粒大から小豆大，硬結感のある，表面から隆起し た白色結節が認められた.組織所見：肺には出血性壊死性肺炎が認められた.肝臓 の結節は，中心部にグラム陰性菌を含むァステロイド小体. その外側に好中球,マク口ファージ,多核巨細胞.リンパ球の浸 潤,結合織の増生が認められ，肉芽腫性炎の所見を呈してい た（図4).免疫染色では.グラム陰性菌が抗Actinobacillus pleuropneumoniae (App) 2型抗体に陽性を示した.