開発中の団地内環境に関する住民の意識調査--1994-1998年における調査結果--

摘要

名古屋近郊に位置する都市基盤整備公団が開発している日進香久山団地の住民を対象に，1994年から1998年に団地内環境に関するアンケ一ト調査を実施した．団地内を4地区に分け，各地区25世帯を対象に牛に1回，日当たり，風通し，騒音などに関するアンケ一ト調査を実施した．直接配布及び回収をし，回収率は毎回100％であった．アンケ一ト調査と同時に各地区の住宅密度と緑被率を調査した．回答を分析した結果から，未開発の地域を除き，総合評価は住宅密度23％前後でピークを示し，それより高い住宅密度では，住宅密度の上昇と共に評価値が低下する傾向を確かめた．この結果は開発の目安になると考えられる。 また，1996年に高層集合住宅癒が建設されたことによる影響に関する回答を分析した結果,周辺環境悪化よりも人口増加に伴うコミュニティーの難しさを危惧していることを確かめた．