ウシ卵子紬胞質中の活性酸素量ならびにグルタチオン量の測定

摘要

ウシ卵果には約100,000個の原始卵胞があるにも関わらず、個々のウシの一生で過剰排卵処置により生産される胚数はせいぜい100個くらいである。 より多くの卵子を体外で発育、成熟、受精させることができれば、得られる胚の数も相応じて増加すると考えられる。 近年、ウシ成熟卵子を体外で受精する場合、核だけでなく、細胞質も十分に成熟していないとその径の発育能が十分に支持されないことが示唆されており、成熟培養条件により、核の成熟率に違いが無くとも、その後の発育能が大きく異なることが知られている。 細胞質の成熟を評価する手法として、胚盤胞期胚への発育率を調べる方法が一般的に用いられているが、体外受精、体外培養といった操作を行わねばならず、多大な手間と時間が必要となる。