年4回刈り利用のオーチャードグラス(DactyUs glomerata L.) 、 ペレ二アルライグラス、Loliumperenne L.)混播採草地と 年2回刈り利用のチモシ一[Phletimpretense L.) 採草地の草種構成および栄養収量

摘要

消化性が良く栄養価も高い高品質のグラスサイレージを乳 牛に給与すると.採食量の向上や乳成分の向上が期待できる(Kuoppalaら2008 ； Alstrupら2016 ； Brunetteら2016)。 そのため高泌乳牛を飼養管理する上で高品質のグラスサイ レ一ジは必要不可欠な粗飼料源となっている。北海道の牧草作付面積は日本国内の栽培面積の73%を占 め（農林水産省大臣官房統計部2017),北海道の採草地利用 は耐寒性に優れたチモシ一ゆhleum pratense L"以下TY) (小林2014a)の2回刈り体系が主体となっている（北海道 農政部2013,松中、三枝2016)。しかし，TYは1香草採草後の再生力が劣るため，リードカナリーグラスQPhalaris arundinacea L.)やンノ、'ムキ(Agropyron repens (L.) Beauv.)といった地下茎型ィネ科雑草の侵入による草種構成 の悪化や収量の低下，また生産されたグラスサイレージの栄 養価の低下が問題となっている（藤井2009;出口 2016;北 村2016)。さらに.再生力が弱いTYは栄養価向上を企図し た刈り取り間隔の短縮による多回利用には馴染まない草種で ある。