高窒素鶏ふh肥料の技術確立と肥料費低減の取組

摘要

畜産経営の規模拡大に伴い、比較的肥料成分が高い有機質肥料的な堆肥が多くなってきた。今後堆肥の農地への還元にあたっては、その品質を的確に評価することが極めて重要となる。家畜ふh堆肥の中でも鶏ふh堆肥は、利用価値が高いものの、化学肥料と同等程度の品質や肥料効果を確保しなければ積極的な耕種農家における利用は期待できない。鶏ふh堆肥は、速効性の窒素質肥料として利用されているものの、その肥効に安定感がないと敬遠される場合も少なくない。三重県が開発した高窒素鶏ふh肥料は、含まれる尿酸態窒素を完全に制御することで、全窒素含有量5．5％以上を可能とする肥料化製造法により誕生する。本製造法は、エコファーマーなどの耕種農家ニーズに適合する最新技術として今全国で注目を集めている。