生態系に配慮した農業水路用「魚巣桝」の開発

摘要

コンクリートライニング農業水路は水理上効率的な構造物である。 一方，生態系に配慮した構造とするには，流速の低減や底質、植生などが必須条件となるが，水路断面が一定かつ直線的で取られた農業水路空間内では河川のように横断的な水辺の移行帯を創出することは困難である。 その代償措置として縦断月別こ土砂溜桝を設置して淵を形成させ，併せて通水断面を確保しながら桝内に自然石や水草等を配置すれば，魚類の休息、避難、越冬、産卵の場を創出することが可能と考えられる。 本報で吼環境空間構造の中で踏み石ビオトープとして機能することのできる魚巣桝（おさかなステーション）を研究、開発したので報告する。