「熱交換－熱伝導－蒸発」モデルによる裸地地温の日変化の解析－裸地地温の日変化と土壌水分量の関係（ⅠⅠ）－

摘要

大気一地表面間の熱交換モデル，土壌中の熱伝導モデル，および乾燥層を通した蒸発の推定モデルを組み合わせた地温計算モデルに，土壌の熱伝導率，水分量分布，日蒸発量の実測データを与え裸地地温の日変化の解析を行なったところ，湿った土壌についても地表に乾燥層が形成された土壌でも，観測した地温の日変化をよく表すことができた．次にモデルによって乾燥層が地温の日変化に与える影響を調べたところ，乾燥層の発達が蒸発を低下させるとともに大きな熱抵抗となるため表面温度の日振幅は大きくなるが，乾燥層下部の湿潤層の温度振幅はむしろ小さくなることが明らかになった．