プラントキャノピーアナライザによる植物面積指数の測定誤差とその葉群傾斜角への依存性

摘要

植物の群落構遇は，群落内での放射伝達，大気との熱交換，さらに植生による物質生産，降水遮断などの多くのプロセスに関与している基礎的な変因である。そのため，植物環境に関する様々な研究において．それぞれの目的のために植物群落の葉面積指数（LAI:Leaf Area Index），群落高，葉傾斜角などの生体情報の測定が行われている。 これら生体情報を直接的に測定するには，層別刈取法（Monsi and Saeki，1953），個体別調査法（Campbell and Norman，1989）などが用いられる。 しかしながら，これらの調査方法は多大な労力を必要とし，らに群落の破壊をともなうため森林のように適用が困難な場面もある。そのため，群落の破壊をともなわない光学的手法に基づいた生体情報の間接的な測定手法が発達してきた（Perry，S．G．，198B；Welles，1990）。