施設果樹の休眠制御と作型

摘要

果樹では野菜や花きと比べると施設生産は必ずしも多くはない。 しかし，雨よけ施設も含めると，オウトウでは栽培面積の半分以上，ブドウでは3割以上が施設栽培となっている。 その他，ウンシュウミカン，ニホンナシ，モモ等の施設栽培が各地で行われている。 果樹の施設栽培を行う目的は樹種などによって異なるが，主に早期出荷，糖度向上，裂果防止，病害防止の4つが基本である。 このうち早期出荷は加温効果によるもの，早期出荷以外の3つはいずれも雨除け効果によるものである。早期出荷により高収益が得られる，労働分散が可能となるなどのメリットが得られる。 早期出荷以外では，安定生産が可能となる，低農薬栽培が可能となるなどの効果がある。