持続可能な農業と農産工業のためのテクノロジー

摘要

世界の年間食糧総生産は約25億トンと言われています。その内訳となると米，小麦，大豆，とうもろこしなどの穀物が約20億トン，それに野菜，果物，肉を合わせた量が5億トンということになります。人間1人当たりの1日あたりの食糧は，この25億トンを世界人口65億人で除して約400kgとなります。現在それほど食糧不足を実感しませhが，飽食に甘hじている国と一方では飢餓と貧困に苦しむ国があります。とりあえず400kgという量は現在1人の人間が現状を維持して生存を継続している食糧の量ということで一応の目安になっています。国によっては，この値が減少するようならば食糧増産を考え，さもなければ緊急な対応は見送るなどの指標にしているとも聞きます（既述しましたように地球人口の2割が食糧を生産し，残り8割が2割の人の生産した食糧に依存しているのが現状です。幸いにも飢餓と貧困に遭遇していなくても地球上にはそうした人が沢山います。これは食糧の供給に問題があるからです。内戟や天候不順，国の経済力が弱くて食糧を手にすることができないとか，また国としての食糧はあるが，特定の組織（たとえば軍）が食糧配分に強い権限を有しているとか，また末端の村などでは村長が食糧配分の権限を有していて，食糧がそうした権限を有する人の選挙運動の一部に使われでいる場合もあると言われます。