東アジアの農業、農村の特質 －様得構造、社会構造、社会編成原理

摘要

東アジアの農業において、「家族経営」（小農）は悪者とされている。 はたして本当にそうなのだろうか。 ここではとくに日本、中国、韓国の3か国に焦点を当て、「家族経営」の多様性、そして乗アジア共通農業政策への道を探る。 東アジア共通農業政策の可能性を探るには、各国の農業、農村の特質を、相互に認識し、許容する、ということから出発しなければならない。 同時に、その各国の農業、農相の特質は、農家がどのような状態なのか、またその農家がどのような農村を基盤に成立しているのか、を確定しなければ明らかにならないり現代の東アジア、とりわけ束北アジアの日本、韓国、中国の農家に共通していることは農地改革（土地改革）を実施することにより、「排者有其門」の自作農を前提にした「家族経営」（小農）を広汎に形成したことである。