施設栽培ナスにおける施設外土壌からの青枯病の分離と発病状況

摘要

大阪府の施設栽培ナスは露地栽培ナスか市場に出荷し始める7月上旬に栽培を打ち切り，圃場の湛水処理による除塩と夏場の太陽熱等を利用した土壌消毒により連作障害を回避している．しかし，施設栽培では連作障害としての土壌病害の発生が最も大きな問題となっている．とくに，青枯病は難防除病害であることから，その防除対策も十分とは言えず，発病の程度は別として，発生圃場では恒常的な発生が認められており，常に多発する危険性を抱えている．このような背景にあって，施設栽培ナスにおける青枯病の発生を予測あるいは発生の危険性を予知することは非常に重要と考えられる．