新しいタイプの病害制御剤--非殺菌性化合物アシベンゾラルSメチリレ--

摘要

農作物の病害防除には現在，合成化学物質を中心とする殺菌剤が広く使用されている。しかし，既存の「農薬」を取り巻く情勢には，今日極めて厳しいものがある。 内分泌かく乱（環境ホルモン）作用に代表される，人体や環境への負の影響が懸念されるだけでなく，消費者，栽培者の有機農産物指向が高まっているからである。 　 このような社会環境のもとで，革新的な農薬代替技術の開発が必要であることは述べるまでもない。 そこで　 新しいタイプの病害制御剤として注目される，アシベンゾラルSメチルによる，病害抵抗性の誘導とネの機構に関する右折究を蓋召介する。