パネルデータを用いた水田の外部経済効果のヘドニツク法による評価

摘要

農林業の発揮する多面的機能，とりわけ外部経済効果の評価手法の一つにヘドニツク法がある。日本においても，三菱総合研究所を魁とし応用されてきてはいるが，通用に際して前提とされる仮定の妥当性や結果の信頼性や解釈に関してなお研究課題が残されている。 環境評価手法の適用全般にいえることではあるが，推定される評価額の妥当性を主張するためには，前提となる理論の仮説及び計測のために置かれる諸仮定の妥当性，そして評価プロセスの客観性が明確に示されなければならない。 ヘドニツク法においても結果の妥当性や信頼性を向上させるために，前提となる仮説の妥当性の検討や続計的手法の改良が試みられてきた。 多田まヘドニツク価格関数の外生変数に環境要因だけでなく経済変数や産業構造に関する変数を取り入れ，また環境変数に関しても改良を行った。 浅野,田中は，評価額の信頼性について統計的な比較を行うために3つの異なる関数型を採用し，その試算額の信頼区間をブートストラップ法により構成し比較を行った。 田中ま，パラ