『田園で学ぶ地球環境』

摘要

ヨハネスブルグで2002年に開催された「持続可能な開 発に関する世界首脳会議」において日本が提唱した「持、 続可能な開発のための教育（ESD)の10年」が，同年 の国連総会本会議で採択された。また，国内においても 2003年に環境保全活動、環境教育推進法が施行された。現在，環境教育に関連した取り組みが各地で広がりを見 せており，今後，環境教育の社会的意義はますます高ま つていくものと考えられる。本書の主旨は，田園環境における体験を通じた環境教 育のすすめである。編著者はこれを田園における「学問 のすすめ」と呼hでいる。本書をひもとくと，国内外各 地で環境教育に関する研究や先進的取り組みを実践して きた著者らによる豊富な事例力s紹介され，その意義やあ り方および課題が論じられている。いずれの取り組みも 興味深く有意義であり，読者に将来への希望を抱かせる ものである。まずは，著者各位の熱意と努力，また地域 社会への貢献に対して，心から敬意を表したい。