テキストマイニングを用いた都市農村交流ニーズの把握－岡山県吉永町ふるさと村の八塔寺山荘の落書き帳を対象として－

摘要

本稿では，岡山県和気郡吉永町の「八塔寺ふるさと村」内にある町営宿泊施設「八塔寺山荘」を家族や友人達と共に訪れた利用者が書き残した落書き帳の記述内容を分析し，訪問者が見た山荘の長所、短所及び利用者のニーズの把握を試みる。 これまでこうした形式の落書き帳分析はほとhどされていない。その理由は，この種の落書き帳は訪問者が感想を自由に記入するために設置されているものであり，用意された設問に答えるアンケート方式ではない。 記入される内容は訪問者の意思に任されており，時には施設と直接関係のないことも書き込まれる。 このような不定型な質的情報から有益な情報を抽出することは非常に困難であると考えられてきたからである。