遠藤祥郎職員の学位論文の紹介 『サラブレツドの輸送闋連性呼吸器疾患の 予防法に閱する研究』

摘要

輸送関連性呼吸器疾患（輸送熱）は競走馬の出走スケジュールを狂わせるほか、時には肺炎や胸膜 炎に進行し死に至らせることもある重要な疾患です。我々もかって曰高および宮崎の両育成牧場から プリーズアップセールが行われる中山競馬場までの輸送後に育成馬が発熱し、セールを欠場させざる を得ない場面を経験するなど、長年悩まされてきました。曰高育成牧場業務課の遠藤祥郎職員は、平成21年に当場の所属となってから、輸送熱の予防法についての研究に携わり精力的に調査を行なって きました。この度、それらの成果を学位論文としてまとめ、山口大学大学院連合獣医学研究科に提出 し審査を受けたところ合格し、平成29年9月29日に学位を授与されました（写真1)。ここに、遠藤 職員のたゆまない努力に敬意を表するとともに、その研究内容を紹介します。