小反舞獣疫(Peste des petits ruminants)

摘要

小芻獣疫は主に山羊やめh羊に発生するウイルス性の急件ノA死性伝染病であり，日本には存在しない海外病であ る。以前は届出伝染病に指定されていたが，家畜伝染病予 防法の一部を改正する法律（平成23年4月4日法律第16 号）により，家畜伝染病いわゆる法定伝染病に指定された (平成23年7月1日施行)。これにより，本病発生時には 蔓延防止のため患畜および疑似患畜に対しては殺処分が行 われる。同じウィルス属に含まれ，感染力の強さと致死率 の高さでは最も恐れられた牛疫ウィルスと非常によく似た 病態や夂^免疫を示すため，類症鑑別上においても重要な 伝染痫である。本病はL942年の西アフリカのコートジボアールで初め て報;Vされた力、原因が明らかにされて以降，それまで山 羊やめh羊などの小反芻動物で牛疫と診断されていた多く の症例が本病であったと判明した経緯がある。この牛疫 であるが，国際連合食糧農業機構（FAO)による1992年 から進行していた世界牛疫撲滅計画（Global Rinderpest Eradication Programme ： GREP)の達成により，今年撲 滅宣萏がなされた。これにより，牛疫は人類が天然痘に次 いで根絶した伝染病となった。