酸塩基平衡異常の診断と治療8 —代謝性ァシドーシス3

摘要

代謝性アシドーシスを鑑別するために重要なの力sanion gap (AG)である力、このAGを評価するうえで血液ガス 分析が必要となる。今回は，その代謝性アシドーシスが主 に正AG血性アシドーシスによるものなのか，高AG血性ァ シドーシスによるものなのかを"血液電解質濃度"だけで 評価する「強イオン較差（SID)」について紹介する。AGの増加がすべて代謝性ァシド一シスを示すとは限ら ない。ここで，簡易にAGが酸塩基平衡異常に関与してい るか否かを評価する方法を示す。この方法は，NaとC1の 差，すなわち「Na-Clギャップ」を用いる。まずは，電気的中性の法則から，「Na-Clギャップ」の式を導く。