林木遺伝資源保存林シリーズ（5） －林木遺伝資源保存林（マツ科マツ属）－

摘要

マツ科マツ属（Genus Pinus）は、主に北半球の寒帯から熱帯にわたって分布し、約100種で構成されている。 このうち我が国に自生しているのはアカマツ，クロマツ，リュウキュウマツ，チョウセンゴヨウ，ヤクタネゴヨウ，ゴヨウマツ、ハイマツの7種である。 このうちリュウキュウマツとヤクタネゴヨウ，ゴヨウマツは日本の固有種である。 以下の種の特性に関する記述は，図鑑からの引用を中心に記載した。 アカマツ（P. densiflora）は，本州，四国，九州（屋久島まで），朝鮮，中国東北部に分布する。 主に内陸に生育し，乾燥したやせ地に対する適応性が強い。 材は建築用，土木用，器具用などとして広く用いられる他木材エネルギーとしては火力が強いので，古くは製鉄，製塩，窯業などの燃料として使われた。 また有名松と言われる地域性品種が多く見られる。