高い酪農技術を和牛素牛生産に生かす柵北海道音更町、阿部牧場の事例

摘要

平成13年9月の国内最初の牛海綿状脳症ほSE）確認後、同年12月からの子牛市況は大幅に下落した。 その後、子牛価格は早期に回復し、BSE発生以前より高値で推移してきた。 しかし、近年の穀物価格高騰の影響から一転、最近は下降傾向に転じてきている（図1）。 購入飼料費はもちろhのこと、燃料費、生産資材費が高騰する現在、酪農家が所得を確保することが難しい状況にある。 既に生産費が収入を上回り、所得が出ない酪農家も出てきており、その生産環境は厳しいものとなっている。 乳価の大幅なアップを望めないこのような酪農環境の申では、しっかりとした乳牛管理技術に基盤を置いた乳肉複合経営も選択肢の一つとなり得ると考えている。 酪農を取り巻く環境がめまぐるしく変化している中で、この難局を攻めの姿勢で乗り切る十勝管内音更町の乳肉複合経営、阿部牧場の事例を紹介する。